手足8本を持って生まれた男児、手術成功 ウガンダ
(CNN) アフリカ東部ウガンダの村で4本の腕と4本の脚を持った男児が生まれ、首都カンパラの病院で手術を受けた。術後の経過は良好で、医師団は「元気に育つだろう」と話している。
ポール・ムキサちゃんは5月27日、ウガンダ東部の小さな村で生まれた。母親(28)は義母の助けを借りて自宅で出産したが、ポールちゃんの腕と脚が4本ずつあることに驚き、地元の病院へ駆け込んだ。
さらにカンパラの病院を紹介され、ポールちゃんはそこで「寄生性双生児」と診断された。双子のうち一方の胎児の発達が止まり、もう一方の胎児と結合するという非常にまれなケースだ。
ポールちゃんの場合、双子の一方は腕と脚だけが発達し、頭部や心臓はなかった。さらに詳しく検査した結果、双子が骨盤を共有していることや、心臓が左でなく右、肝臓が右でなく左にあることも明らかになった。
医師団はポールちゃんをいったん退院させて成長を待った。そして8月18日、外科医3人と麻酔専門医3人、看護日2人のチームが3時間の手術で、腕2本と脚2本を切り離すことに成功した。
合併症や大量出血もなく、ポールちゃんは術後3週間の時点で元気に母乳を飲むまでに回復した。2週間後には退院できる見通しだ。
当初は「魔術のせいだ」とおびえていた両親も、医師団に感謝しているという。
2007年にはインドで8本の手足を持つ女児が生まれた。外科医30人のチームが27時間かけて同様の手術を成功させ、世界的な注目を集めた。