米軍の空爆で女性や子ども11人死亡 アフガン大統領
アフガニスタン・カブール(CNN) アフガニスタンのカルザイ大統領は10日、同国東部クナル州で米国が行った空爆により、女性や子どもを含む民間人11人が死亡したと発表した。
カルザイ大統領は空爆を強く非難。政府の調査団を現地に派遣して調査に当たらせていることを明らかにした。
クナル州知事によると、空爆は9日夜に行われ、民間人の犠牲者には女性2人と子ども2人が含まれていた。さらに女性と子どもを含む12人が負傷したという。
北大西洋条約機構(NATO)率いる国際治安支援部隊(ISAF)の広報は、同地域での作戦の状況について調査中だと話している。
人権団体のアムネスティ・インターナショナルは10日、透明性の高い調査を行って、遺族に情報を開示するよう促した。民間人が殺害されたことを証明するため、遺族が犠牲者の遺体を州都に運んでいるとの情報もあるという。
8月の報告書の中でアムネスティは、米国とNATO軍の作戦で民間人が殺害された事例についての適切な調査が行われていないと指摘。戦争犯罪に該当する可能性のある事件でも、関係者の訴追に至っていないと非難していた。
アムネスティ幹部は「米国やNATO軍による民間人殺害の責任を問わなければ、外国の部隊はアフガニスタンで自由に不正を犯すことができ、アフガニスタン市民の命はほとんど価値がないと言っているのと同然だ」と話している。