カナダ・トロント市長が進行性のがん、化学療法へ
(CNN) コカインの吸入や暴言などで物議を醸してきたカナダ・トロント市のロブ・フォード市長が進行性のがんと診断され、近く化学療法を受けることがわかった。病院関係者が17日、明らかにした。
トロント市にあるマウント・サイナイ病院のゼイン・コーエン医師は市長の病状について、悪性の脂肪肉腫で、15日の検査で進行性のがんとわかったと述べた。腫瘍(しゅよう)は腹部の脂肪組織から臀部(でんぶ)など体の他の部分にも広がっているが、コーエン医師は病状を「楽観視している」と語った。
市長は19日にも化学療法を開始。その後手術や放射線療法を受ける可能性もあるという。
フォード市長は10月末に行われる市長選への出馬を断念したと明らかにしたばかり。代わりに兄のダグ・フォード氏に出馬を依頼している。
フォード市長をめぐっては昨年5月、コカインの一種クラックを吸入している様子を捉えたとされるビデオが公開され、大きな批判を浴びた。数カ月後、こうした問題行動を理由に、トロント市議会は市長から権限の多くをはく奪した。
だがフォード市長は辞任を拒否。当初リハビリテーション施設への入所も拒んでいたが、今年春にクラック吸入の様子を写したとされる別のビデオの存在が明らかになると施設に入所。6月下旬に職務に復帰していた。