ISISの指揮系統 最高指導者1人、副官2人に知事24人
副官は知事に執行部の決定事項の実行を命令し、知事は各評議会にこの命令を伝える仕組みとなっている。
TRACによると、これらの部門とは別に「シューラ」と称される評議会も存在する。知事や地方評議会での活動でカリフ制国家の宗教原理との整合性に目を光らせ、執行部に直接報告する権限を持つという。
ISISは最近、米英のジャーナリストら3人の殺害映像を掲載したが、処刑決定にはこのシューラが関与していたともされる。
今回の調査結果をまとめたTRAC責任者によると、シューラはシャリア(イスラム法)の遂行や解釈で指導部の過失を叱責し得る権限も持つ。バグダディ師が仮に組織の宗教的な規範に背いた場合、「退任を迫る」権利も有していると指摘。シューラに与えられている権限の優位性を示唆していると指摘した。