シリア空爆は「想定内」、ISIS戦闘員に単独取材
トルコ・ガジアンテップ(CNN) 米軍などがシリアで行っているイスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に対する空爆は、ささいなダメージしか与えられていない――。ISISの戦闘員がトルコのガジアンテップでCNNの単独インタビューに応えてそう語った。
28歳の戦闘員は「アブ・タルハ」の仮名でインタビューに応じ、ISISは米軍による空爆を想定して準備していたと主張。「レーダーや衛星で追跡され、我々の基地が知られたことは分かっていたので、予備拠点を設けていた」と話した。
米軍は資金源を断つ狙いでISISの石油精製施設も空爆したが、「石油のほかにも収入はある。石油がなくなっただけでは資金は止まらない」とアブ・タルハは言い、「彼らはすべてを知っているつもりだが、何も分かってはいない。我々は異教徒を打ち負かす」と強調した。
さらに、米軍などの空爆によってたとえISISが妨害されたとしても、シリアとイラクにまたがるイスラム国家建設を阻止することはできないと訴え、「どこかが攻撃されれば別の場所に進攻する」「イラクで押し戻されればシリア北部で進攻する。こうした攻撃で我々を止めることはできない」と主張している。
一方、最近ISISを脱退したという別の人物もトルコでCNNの取材に応じ、やはりISISは空爆に備えていたと指摘した。