ベトナムのタンカー、海賊が解放 石油2千トン奪う
(CNN) 今月2日にシンガポールを出発した直後から消息を絶っていたベトナム船籍のタンカーが9日、海賊から解放され、乗組員18人とともにベトナムの港に帰港した。
ベトナムの海運当局者はCNNに対し、タンカー「サンライズ689」は8人の海賊に乗っ取られ、石油2000トンを奪われたと語った。
サンライズ689は現地時間の午後5時にベトナムに到着。海賊の国籍は不明だという。
ベトナム・ニュース(VNS)によると、サンライズ689は2日にシンガポールの港を出発し、わずか40分後に消息を絶った。予定では5日にベトナムに到着するはずだった。
国際海事局(IMB)によると、東南アジアでは最近、タンカーが海賊から深刻な攻撃を受ける事件が相次いでいる。IMBは今年7月の報告書で、軽油などを積んだ小型タンカーが4月以降に少なくとも6隻乗っ取られたとして懸念を示していた。
サンライズ689は、通行量の多いシンガポール海峡の真ん中で連絡を絶った。
IMBはシンガポール海峡を通過する船舶に対し「見張りを怠らず、海賊や強盗を防止するための適切な措置を常に講じる」ことを呼びかけている。