激戦続くシリア北部のクルド人街、40日間で死者800人超
(CNN) イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)とクルド人部隊の攻防が続くシリア北部アインアルアラブ(クルド名コバニ)で、過去40日間に少なくとも800人の死者が出ていることが分かった。英国に本拠を置く非政府組織「シリア人権監視機構」が26日、報告した。
シリア人権監視団によると、確認された死者のうち481人はISISの戦闘員。待ち伏せ攻撃や車を使った自爆テロなどで死亡した。クルド人部隊側の死者は302人、民間人は21人だった。民間人のうち2人は頭部を切断された。
アインアルアラブは、トルコ国境に近いクルド人の街。先月16日以降、ISISの攻撃が本格化し、これに抵抗するクルド人部隊との間で激戦が続いている。住民20万人の大半は、すでに国境を越えてトルコ側へ避難した。
同組織によれば、死者の数は公表されていないうえ、戦闘地域に近付くのが困難なケースも多いため、実際の死者数はこの約2倍に上っている可能性がある。
シリアとイラクではISISに対する米軍主導の空爆が続いている。米中央軍は、アインアルアラブ近郊で25日から26日にかけ、5回にわたる空爆を実施したと発表した。