レバノン当局、ISIS最高指導者の妻を拘束
この女性は今年3月、シリア当局が解放した女性の1人とされる。かつてバグダディ容疑者が創設にかかわった国際テロ組織アルカイダ系の過激派「ヌスラ戦線」は昨年、シリアのギリシャ正教修道院から修道女を拉致。シリア政府は修道女の解放と引き換えに、当局が拘束していた女性150人を解放していた。
テロ組織研究の専門家によれば、バグダディ容疑者にこれほど近い人物が拘束されたのは初めて。ただ、妻子がレバノンにいた理由を巡っては「別居していたのか」「バグダディ容疑者から逃げていたのではないか」と、さまざまな臆測が飛び交っている。
バグダディ容疑者はイラク中部サマラ出身で、現在40代前半とされる。2004年に中部ファルージャの戦闘で米軍に拘束され、収容所に入れられた。その後釈放されて、10年からISISを率いている。詳しい経歴などはなぞに包まれたままだ。
米国務省は同容疑者の逮捕につながる情報に1000万ドル(約12億円)の賞金を懸けている。先月、イラク北部の空爆で負傷したとの情報も流れた。