ケニアの鉄道支えたインド人移民たち
ケニア・モンバサ(CNN) ケニア南東部、インド洋に面した都市モンバサの港にインド系住民の先祖が上陸したのは100年ほど前。彼らはケニアを通りウガンダに至るアフリカ有数の大鉄道の建設に携わるためにこの国に来た。そして線路とともにインド人コミュニティーやその文化的・経済的影響も内陸部へと広がっていった。
モンバサのレストランで出会ったインド系の自営業者の女性は「(インド系は)日用品や運輸などさまざまなものを握っている」と語る。彼女の祖父は鉄道建設に携わるためにこの国に移り住んだという。
女性の同僚もこう語った。「インド系は商人として、ケニア経済のなかでとても大きな役割を果たしている」
また、近くのスパイス店の店主に言わせれば、インド系住民は建設や小売り、観光業などにも幅広く関わっている。
この鉄道は、建設に膨大な費用がかかり危険を伴ったことから「狂気の路線」と呼ばれた。
1890年代半ばまでにケニアを事実上支配した英国は、ドイツへの対抗上、内陸部や隣国ウガンダの開発をもくろんでいた。