ロシア最大規模の図書館で火災、史料100万点が焼失
モスクワ(CNN) ロシアのタス通信によると、モスクワにある社会科学学術情報研究所の図書館で火災が発生し、文献史料100万点以上が焼失した。
火災は1月30日夜に発生。焼失面積は約2000平方メートルに達し、建物の屋根の一部が崩壊した。
ロシア緊急対策当局によると、消防士147人による消火作業は25時間に及んだ。内部が高温となり、通路も狭かったため作業は難航したという。
研究所が所属するロシア科学アカデミーのウラジミール・フォルトフ総裁は、「蔵書の規模は世界最大級だった。チェルノブイリ原子力発電所事故を思い起こさせるほどの損失だ」と述べた。
同図書館は1918年に開設された。ロシアの公立図書館としては最大級の規模とされ、東欧の諸言語で書かれた16世紀以降の文書約1400万点を所蔵していた。
出火原因は不明だが、電気回路がショートを起こした可能性が指摘されている。出火当時、建物の中にいたのは警備員のみで、通報の遅れが被害拡大につながったとの見方もある。