ISIS、イラク北部のクルド人自治区に大規模攻撃
イラク北部アルビル(CNN) イラク北部クルド人自治区の当局者によると、区都アルビル近郊の町に17日夜、イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が大規模な攻撃を仕掛けた。
標的となったのは、ルビルの南西約45キロに位置する2つの町。午後9時ごろに最初の攻撃があり、数時間以上にわたって接近戦が続いた。
ISISはクルド人部隊の拠点に多方面から攻め込んだ。米軍が主導する有志連合の戦闘機も出動しているが、ISISとクルド人部隊が至近距離で戦っているため、空爆でISIS側を狙い撃ちすることができずにいるという。
CNN取材班が10日前に現地で聞いた話によると、ISISはこのところほぼ連日、クルド自治区内への侵攻を図ってきた。境界付近に展開するクルド人部隊は拠点も武器も不足した状態での戦いを強いられている。先月はISISによる奇襲攻撃で30人近い死者が出た。
クルド人部隊は最近、ISISに占拠されているイラク北部の都市モスルの奪還作戦に向け、同市を包囲して補給路の分断を図っている。ISISの攻撃には、包囲網の一部を切り崩す狙いがあるとみられる。