イラン核協議でイスラエルがスパイ活動 米紙報道
(CNN) 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは23日、イランの核開発問題をめぐる協議で、イスラエルが米欧などへのスパイ活動を通して合意成立の妨害を図っていたと伝えた。
同紙が米元・現当局者らの話として伝えたところによると、イスラエル政府は核合意への支持を妨げるため、盗聴などの手段で入手した情報を米議員らに流していた。
米国側の非公開の報告会や情報提供者、欧州の外交筋などからも情報を得ていたとされる。
同紙によれば、経緯の説明を受けた米高官は「米国とイスラエルが互いの情報を収集することと、イスラエルがその情報を米議員に流し、米外交を妨害することは別問題だ」と非難した。ホワイトハウスもこの点に怒りを示しているという。
一方イスラエル当局者らは、米国の交渉チームを直接スパイしたわけではなく、イラン指導部への偵察など別ルートで情報を得たと主張している。
米国のオバマ大統領とイスラエルのネタニヤフ首相の間では、イラン問題やパレスチナ和平を巡る立場の違いなどから亀裂が深まっている。