中国で女性活動家5人拘束、国際社会から釈放求める声
(CNN) 中国で両性の平等を訴える活動をしていた女性5人が拘束され、禁錮刑を言い渡される恐れがあるとして、国際社会から中国当局に対して釈放を求める声が強まっている。
5人は3月8日に予定されていた世界国際女性デーのイベントの数日前に、北京と広州、杭州で当局に拘束された。弁護士によると、「けんかを売ってトラブルを誘発した」として拘束され、「群衆を集めて公衆秩序の混乱を図った」容疑で今月6日に送検されたという。検察は13日にも起訴するかどうかを決める見通し。
1人は長時間にわたる取り調べを受け、2人は健康状態が悪化しているという。
5人は女性の権利向上を訴える中国の団体のメンバーで、国際女性デーのイベントでは「セクシュアルハラスメントをやめさせよう」「セクシュアルハラスメントを犯した者の逮捕を」などと書かれたステッカーを配る予定だった。
米国務省のケリー長官は10日に発表した声明で、「世界中で何百万もの女性を苦しめているセクシュアルハラスメントなどの不正に対し、誰もが声を上げる権利がある」と指摘。「われわれはこうした困難な課題の進展を目指す活動を強く支持する。中国当局もそれを黙らせるのではなく、支持すべきだと確信する」と表明した。
インターネットでもソーシャルメディアなどを通じて釈放要求運動が広がっている。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルによると、起訴されて有罪になれば5年以下の禁錮を言い渡される恐れがある。同団体の中国研究員は、「女性たちは法に触れることは何もしていない。単にセクシュアルハラスメント撲滅を求めていたにすぎない」と強調した。