米海軍、ホルムズ海峡で米商船を護衛へ イランの拿捕を警戒
ワシントン(CNN) ペルシャ湾のホルムズ海峡を通過する米商船の護衛を、米海軍の艦艇が行う計画であることが1日までに分かった。イラン軍による拿捕(だほ)を警戒しての措置だという。
複数の米国防総省高官がCNNに語ったところによれば、護衛の対象となるの必ずしもすべての船舶ではないという。
国防関係の米高官によれば、護衛計画は国防総省で30日に承認された。
米海軍はもともと、ペルシャ湾やアラビア海北部に艦艇を常駐させている。だが今回の計画は、米商船の通過に合わせて軍艦をホルムズ海峡に展開することを意味する。
背景にあるのは、先ごろ起きたイラン軍による米船籍船舶へ嫌がらせや米国と関係の深いマーシャル諸島船籍の貨物船の拿捕だ。
イラン側の意図がはっきりしないため、米船舶が拿捕される事態となればイランとの国際問題に発展しかねないとの懸念がある。
ある高官はCNNに対し「対立のリスクを小さくするための措置だ」と述べた。同高官は、米海軍は現在の状況をさらに「悪化させる」つもりはないと述べるとともに、計画は「地域の緊張状態に基づき」承認されたと語った。
また別の高官によれば、必要であれば米軍艦は米商用船の護衛をペルシャ湾全域で行う態勢が整っているという。
ホルムズ海峡には現在も複数の米艦艇や米軍機が展開し、拿捕されたマーシャル船籍の貨物船の様子を監視している。同船は、2005年のビジネス上のトラブルから拿捕されたとされている。