ISIS、世界遺産パルミラ近くの町に侵攻 遺跡破壊の懸念
(CNN) イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は20日、シリア中部の都市タドムルに侵攻した。英ロンドンに拠点を置く非政府組織(NGO)「シリア人権監視団」が明らかにした。
タドムルは国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に指定されたパルミラの遺跡のすぐ近くにある。
シリア人権監視団によれば、タドムルをめぐってはシリア政府軍とISISの戦闘が1週間ほど続いていた。
ISISは夕方までに町の大半を支配下に収めたほか、刑務所を占拠したという。政府軍部隊は町の治安本部まで撤退したものの、現在も戦闘は続いているとされる。
国連やシリア当局者はISISがパルミラ遺跡の破壊を目的としているのではないかと懸念している。ISISはこれまで、古代アッシリアのニムルド遺跡や、イラクのモスル博物館の彫像を破壊している。