豪州、密航業者に金支払い船追い返す UNHCR報告
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は12日、オーストラリア当局が同国に近づいた移民らを乗せた船舶を追い返すため密航業者に金を渡していたと報告した。同船の複数の乗客の証言としている。
渡した金額は伝えられていない。UNHCRによると、この船にはスリランカ、バングラデシュやミャンマー出身の65人が搭乗。今年5月31日、豪州当局に追い返された後、インドネシア海軍艦船に発見されていた。
65人はインドネシア内に収容される4日前に、同国の入管当局の船舶に移っていた。
豪州当局は密航業者への金銭支払いを否定せず、同国のアボット首相は12日、事実確認などを質す記者団の質問に「作戦上の理由でコメント出来ない」と述べた。
ただ、豪州のラジオ3AWとの会見で、同国は違法な船舶の豪州への到着を阻止する決心をしていると主張。自国を密航者らから守るため合理的に必要な全ての対策を実行するだろうと強調した。
密航業者への金銭支払いに関する質問ついては「我々がやっていることはどんなことをしても船舶を止めることだ」と指摘。今回の船舶の航行阻止について詳しく触れることは拒んだが、必要な手段だったとし、過去にも同様の措置を再三講じていたことを示唆した。