ISIS少年兵、シリア遺跡で人質25人を殺害か 映像公開
映像の長さは約10分間で、撮影日は不明。英国に拠点を置くシリアの反体制派「シリア人権監視団」は、ISISがパルミラを占拠した直後の5月27日に処刑が実行されたとの見方を示す。同組織には、このビデオが1本送られてきたという。
映像には、シリアのアサド政権がかつて政治犯を収容していたタドムルの刑務所を破壊する場面も含まれていた。ISISのメンバーが地面に爆発物を仕掛け、覆面の戦闘員が起爆装置を押す。続いて編集で加工された爆発の画像が数枚、映し出される。
パルミラは「砂漠の花嫁」と呼ばれ、かつてローマ帝国と東方を結ぶ交易の拠点として栄えたオアシス。今年5月にISISが占拠し、古代の墓や工芸品、像などを破壊した。寺などの建造物にも地雷を仕掛けているが、その目的は明らかでない。
ISISはタドムル市内の民家を1軒ずつ回って政府軍の兵士を捜し、子どもたちを含めた多数の住民や人質らを殺害している。この一帯はISISにとって、油田やガス田への足掛かりとしても重要な意味を持つとみられる。