イラクの原油生産量が過去最高、ISISが一部油田制圧も
ニューヨーク(CNNMoney) 国際エネルギー機関(IEA)は12日までに、イラクの今年6月の原油生産量が日量約410万バレルと同国では過去最高の水準を達成したと報告した。
原油価格が低迷する世界市場の現状と過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」と戦闘が続く国内状況を踏まえれば、生産量の増大は注目すべき事実と指摘している。イラクは石油輸出国機構(OPEC)加盟国の中で2位の生産国となっている。
原油価格の下落を受け、同国の原油絡みの収入は昨年と比べ減っている。1年前の収入は1日当たり約3億米ドルだったが、現在は約2億4000万ドル。生産量増大が価格の下落分を埋め合わせる形にもなっていない。1バレル当たりの原油価格は先週、51ドルを割り込んでいた。
ISISはイラクの油田のうち約1割程度を押さえ、他の油田奪取も主張している。ただ、闇市場を通じて売却するしかなく、割引価格で流しているとされる。