人権派弁護士らを一斉に拘束 中国当局
大規模摘発で標的とされているのが「北京鋒鋭弁護士事務所」。有名な弁護士が幾人か在籍し、人権活動家の案件などを引き受けることで知られている。匿名を条件にCNNの取材に応じた職員によると、10日、多数の警察官が事務所を家宅捜索した。運営者の周世鋒氏を含む少なくとも10人の弁護士が勾留されているという。
中国公安部は同事務所の弁護士について、「金で雇った抗議者を使い社会抗争を引き起こそうとしているほか、大衆の感情をあおり、風説を流布しようとしている」などと糾弾。この3年にわたり、40件以上の抗議運動を組織して「社会秩序に深刻な混乱を与えた」としている。
公安部が同事務所と結びつけ問題視しているのが、5月2日に起こった警官発砲事件に対する抗議運動。中国北東部の駅で警官が丸腰の男性を撃って死亡させた。中国当局は警官の発砲について、正当防衛だったとしている。