ネパール、インドとの国境が2カ月封鎖状態 医薬品や燃料欠乏
国境沿いにある6カ所の検問所の1つ、ラクソール検問所では、医薬品を積んだトラック300台あまりが何週間もネパールへの入国を待たされているという。
政府は9日、全国際便に対し、同国への医療物資の空輸を優先するよう指示した。医薬品の40%はネパール国内で製造しているものの、原料の輸入がインドとの国境で足止めされていることから、製造さえできない状況に陥っているという。
インドと中国にはさまれたネパールは、輸入の大部分をインドに頼る。中国側の国境は険しい山脈に阻まれて物資の搬入が難しく、物品のほとんどはインド経由でネパールに輸入されていた。
特に燃料はインドからの輸入のみが頼りで、今は在庫の割り当てでしのいでいる状況。中国は支援のため燃料1000トンをネパールに供給したが、石油会社幹部は「中国の行動は尊敬に値する。だがネパールの燃料危機を解決する役にはほとんど立たない」と漏らした。