レバノンで相次ぎ自爆テロ、死者40人以上
(CNN) レバノンの首都ベイルート南部で12日、2件の自爆テロが相次いで発生し、40人以上が死亡、少なくとも200人が負傷した。
レバノンの治安当局者によると、事件後に自爆未遂の疑いで拘束された男は調べに対し、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」にスカウトされたと供述。男は同国トリポリの出身でレバノン国籍を持ち、ほかの3人と共に2日前にシリアからレバノン入りしたと話しているという。
当局者はISISがベイルートに自爆テロ犯を送り込んだと見て、容疑者の供述の裏付けを急いでいる。残る3人は爆発で死亡した。
ソーシャルメディアにはISISのものとされる犯行声明が出回った。CNNではこの声明の信憑性(しんぴょうせい)は確認できていない。
国営通信によると、自爆テロは屋外市場などで発生し、最初の爆発現場から約150メートル離れた地点で、5分後に2度目の爆発が起きた。
犠牲者の中には同国のイスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバー3人が含まれていたという。ただ、この3人が狙われたわけではなく、たまたま現場に居合わせて巻き込まれたと当局は見ている。
爆発の影響で周辺の建物少なくとも4棟が損壊し、路上にはがれきや粉々に割れたガラスが散乱している。救急隊員はがれきの山をかき分けて死傷者を運び出す作業に追われた。
現場周辺は立ち入りが禁止され、軍警察などが捜査を進めている。サラーム首相は犠牲者を悼み、13日を服喪の日とすると発表した。