米軍のB52爆撃機、韓国上空を飛行 北朝鮮を牽制
平壌(CNN) 米軍のB52爆撃機が10日、韓国上空を飛行した。北朝鮮による核実験を受け、朝鮮半島における米国の軍事力を改めて示した動きとみられる。
B52は米領グアムのアンダーセン空軍基地を出発し、韓国軍のF15戦闘機、米軍のF16戦闘機とともに韓国の烏山(オサン)上空を飛んだ。
米太平洋軍のハリス司令官は「これは同盟国の韓国や日本、そして米本土を守る固い決意の表れだ」と述べた。
平壌で取材に当たっているCNNのウィル・リプリー特派員は、北朝鮮側もこの動きに注意を向けたことは確かだと語った。
CNNは北朝鮮で活動する唯一の米放送局。同特派員によると、朝鮮戦争で平壌の街を壊滅させた米軍の爆撃機に対し、北朝鮮の軍司令官の多くは特別な脅威を感じているとみられる。
北朝鮮は6日、「水爆実験」が成功したと発表した。これを受けて韓国は、南北軍事境界線付近で拡声器による北朝鮮向け宣伝放送を再開したばかり。北朝鮮側は宣伝放送を戦争行為とみなし、過去に砲撃で応じたこともある。
北朝鮮が水爆を開発したとの主張に、韓国や欧米の専門家らは懐疑的な見方を示す。一方で平壌は実験成功の知らせを受け、祝賀ムードに包まれている。