東電旧経営陣3人を強制起訴 福島第一原発事故
東京(CNN) 東京電力福島第一原子力発電所で2011年に起きた事故に関連して、東京電力の勝俣恒久元会長など旧経営陣3人が業務上過失の罪で東京地裁に強制起訴された。
起訴されたのは、勝俣元会長と武黒一郎元副社長、武藤栄元副社長の3人。福島第一原発は2011年3月の津波のために炉心溶融事故を起こし、東日本から北日本にかけての一帯に放射性物質が拡散した。
検察官役の指定弁護士によると、3人が事故防止の義務を怠ったことにより、福島の住民が放射線にさらされ、原発の作業員13人が負傷し、周辺地域の病院に避難した患者ら44人が死に至ったとされる。
死亡したのは高齢者や重病の患者で、検察官役の弁護士は、炉心溶融事故による避難と死亡との間には関係があると主張している。ただし公式には因果関係は確認されていない。
福島第一原発の事故を巡っては、福島の住民1万4716人が2012年6月に東電の元幹部を告訴・告発。しかし検察が2度にわたって不起訴処分としたため、検察審査会に申し立てを行っていた。
福島第一原発の炉心溶融事故では16万人以上が避難している。