フィリピン武装組織が身代金要求、外国人人質らの殺害予告
(CNN) フィリピンのイスラム武装組織アブサヤフに拉致された外国人の人質とされる男女数人を映したビデオが、フェイスブックに投稿された。カナダ人を名乗る男性は、1カ月以内にアブサヤフに身代金を払ってほしいと同国に求め、さもなければ殺害されると訴えている。
ビデオには英語を話す男性の人質3人と、女性の人質とみられる1人が映っている。このうち男性2人はカナダ人を名乗り、1人は「身代金を目当てにアブサヤフに拘束されている」と語った。
もう1人は武装した男に首に刃物を当てられ、あごをつかまれた姿で、「命を助けてほしい」「どうか1カ月以内に彼らの要求に応じてほしい。さもなければ殺される」と訴えている。
カナダ政府はこのビデオを確認したと述べ、それ以上の情報については、現在進めている対応や市民の安全に危険が及びかねないとの理由でコメントを避けた。
CNNではビデオの信ぴょう性や、人質を取ったという内容についての信ぴょう性は確認できていない。
ビデオには武装した覆面姿の男の集団も登場し、相手の国が4月8日までに要求に応じなければ、人質に危害を加えると脅迫した。
フィリピンの通信社によると、昨年9月21日、南部のミンダナオ島に隣接するサマル島のオーシャンビューリゾートから外国人男性3人とフィリピン人女性1人が拉致される事件が起きていた。ビデオに映っていた人質はこの4人と思われる。
アブサヤフはフィリピン南部のこの一帯を拠点とし、国際テロ組織アルカイダともつながりがある。ここ数年、外国人を誘拐する犯行を繰り返していた。