米韓、上陸演習を実施 過去最大規模の合同訓練で
韓国・浦項(CNN) 米韓両国軍は12日、毎年実施している合同軍事演習の一環として韓国の浦項(ポハン)で大規模な上陸訓練を実施した。
韓国国防省の報道担当者によると、約8週間続く合同演習には韓国軍兵士約30万人、米軍兵士は少なくとも1万7000人が参加。両国の合同演習としては最大規模としている。12日の上陸演習にはオーストラリアとニュージーランド両国軍の兵士も少人数加わった。
米韓の合同演習は例年、北朝鮮の反発を招いている。今年は特に、北朝鮮による核実験や衛星打ち上げと称する事実上の弾道ミサイル発射などを受け朝鮮半島情勢が一層緊迫化する中での演習となった。
北朝鮮の核実験強行などを受け、国連安全保障理事会は経済制裁をさらに強化。北朝鮮はこれを受け短距離の飛翔(ひしょう)体を海上へ発射し、核兵器の小型化成功も主張するなど対決姿勢を崩していない。
米軍の声明によると、在韓の国連軍司令部は今回の演習開始に当たり北朝鮮人民軍に対し演習は挑発的な内容のものではないことを説明。これに対し、北朝鮮の朝鮮中央通信は今月7日、敵勢力による合同演習は北朝鮮の主権侵害を狙うごまかしようのない核戦争演習の最たるものと受け止めていると報道。
12日には、演習は向こう見ずであり、北朝鮮軍はこれに関与する勢力に対し報復の先制攻撃を加えるとも主張した。
上陸演習を指揮した米海兵隊の将官は演習は朝鮮半島の緊張の高まりと無関係と説明。演習は1年以上にわたって計画されてきたとしながらも、北朝鮮に対する抑止力につながることは認めた。