米軍、ISIS空爆にB52 4月にも投入へ
ワシントン(CNN) 米空軍のデボラ・リー・ジェームズ長官などは13日までに、イラクやシリアでの過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の拠点の空爆任務に戦略爆撃機B52を投入する準備を進めていることを明らかにした。
米国防総省での記者会見で述べた。同機出動に関する最終承認を待っている段階だという。B52の派遣は、機体更新や維持管理のため今年1月に中東での空爆作戦から外れた爆撃機B1の任務を引き継ぐ形となっている。
米空軍の航空戦闘司令部司令官は今年2月、米フロリダ州でのシンポジウムでB52のイラクなどへの派遣計画を明かし、その時期は4月になるだろうと述べていた。
同機は米空軍が保有し、今なお実戦に使われる最も旧式の軍用機の1つ。冷戦時代の盛りだった1950年代に導入され、核兵器を搭載し旧ソ連領空に入り込んで標的を空爆する大陸間長距離飛行や高度飛行が可能な爆撃機として設計されていた。
62年には新型機が登場し、64年には映画の題材ともなった。冷戦終結後は大幅な改造が施されて精密誘導ミサイルや先端技術を駆使した電子感知装置などが新たに搭載された。
米空軍によると、同機が積める兵器は爆弾や地雷、ミサイルなど約7万ポンド(約3万1751キロ)相当。1991年に始まった湾岸戦争では爆弾類の総使用量のうちの40%はB52が投下したものだったという。2000年代にはアフガニスタンやイラクでの軍事作戦にも派遣された。