ナゴルノ・カラバフで軍衝突 アゼルバイジャンが停戦を宣言
(CNN) 旧ソ連のアゼルバイジャン国内にあるナゴルノ・カラバフ自治州で、アゼルバイジャン軍と同自治州に駐留するアルメニア軍が衝突した事件で、アゼルバイジャン政府は4日までに停戦を宣言した。同国の国営アゼルタック通信が伝えた。前日の衝突では双方の兵士30人が死亡していた。
アゼルタック通信によると、アゼルバイジャン国防省は声明で「国際機関からの度重なる要請と、平和政策を追求するアゼルバイジャン政府の方針を受け、アゼルバイジャン軍は国内の占領地に駐留する敵に対する反撃と報復行為を停止する決断を独自に下した」と発表。ただ、「挑発行為」が続いた場合、これに対応した行動を取るとしている。
だが、アルメニア通信によると、停戦発表後もアゼルバイジャン軍のミサイル砲撃システムによる攻撃が続いているという。
長年にわたり緊張関係にあったアゼルバイジャンとアルメニア両国の間ではこの前日、衝突が発生。国営メディアによると、アルメニア軍の兵士18人とアゼルバイジャン軍の兵士12人が死亡した。
衝突はアゼルバイジャン国内の飛び地、ナゴルノ・カラバフ自治州を中心に発生した。同自治州はアゼルバイジャンが領有権を主張しているものの、アルメニア軍が駐留している。帰属をめぐって長年にわたり係争が続いているが、近年は衝突に発展することは比較的少なかった。