ヌスラ戦線の幹部が空爆で死亡 シリア
(CNN) 英ロンドンに拠点を置く非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(SOHR)」は5日までに、シリア北西部イドリブ近郊で、国際テロ組織アルカイダ系の武装組織「ヌスラ戦線」の報道担当者、アブフィラス・スーリ幹部が空爆により殺害されたと発表した。
SOHRによると、3日に行われた空爆作戦ではスーリ幹部の息子やヌスラ戦線の戦闘員少なくとも20人も死亡した。シリア政府軍とロシア軍のどちらが空爆を実施したかは不明としている。
米民間情報機関「SITEインテリジェンス・グループ」によると、ヌスラ戦線は2014年3月、スーリ幹部の経歴を振り返るビデオを公開していた。SITEの翻訳によれば、同幹部は1949年に首都ダマスカス郊外で生まれ、70年に軍大学を卒業。だが宗教上の理由などから除隊となり、イスラム教アラウィ派のアサド政権に対する攻撃に転じた。その後出国し、アフガニスタンでイスラム過激派戦闘員の訓練に携わった。
2013年にはヌスラ戦線と過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」との間に入った亀裂の修復を図るため、シリアへ戻ったとされる。