女性政治家ら17人が公開書簡、セクハラ糾弾で団結 仏
ニューヨーク(CNNMoney) フランスで閣僚などの要職を務め女性の政界進出に大きな役割を果たした17人が21日までに、政府内にまん延しているとするセクシュアルハラスメントの根絶を訴える公開書簡を地元紙に掲載した。
財務相をかつて務め現在は国際通貨基金(IMF)トップのクリスティーヌ・ラガルド専務理事を含む17人全員は、政府要職の在任中に自らセクハラに遭遇したとも打ち明けた。
書簡では、フランスのエリート層の男性は振る舞いを変えなければならないと要求。書簡に署名の17人は異なる政治的信念を抱いているが、性差別主義はフランスの社会で許容される余地はないとの思いを共有し、団結したと述べた。
女性は男性支配の社会に適合する必要はなく、態度を変えるべきは一部の男性であるとも主張した。
フランスでは政界指導者らによるセクハラ疑惑がこのところ相次いで表面化。最近出版された書物は、サパン財務相が昨年、世界経済フォーラムが主催するダボス会議で記者の下着に触ったとする醜聞を暴露した。同相は事実関係を否定したたもの、言動や行為が不適切だったと謝罪した。
また、下院副議長が先週、1998年から2014年にかけ多数の女性に嫌がらせ行為を働いたとの疑惑の発覚を受け、副議長を辞任していた。ただ、疑惑は否定していた。
女性17人の書簡は、セクハラ被害を訴える多数のフランス人女性は解雇を強いられていると指摘。「女性へのセクハラは路上、企業内や大学内で毎日起きている。もう十分であり、加害者が罰を受けずにいるようなことは終わりだ。我々はもう黙っていない」とし、全ての被害者に対し苦情を申し立てることを促した。