ナイジェリア、大気汚染が深刻化 世界ワースト20に4都市
WHOのマリア・ネイラ公衆衛生・環境局長がCNNに語ったところによれば、汚染の主な原因としては固形燃料を使った調理やごみの焼却、旧式の車が出す排ガスが挙げられる。排ガスに規制は設けられていない。電力の供給が不安定なため、換気設備のない場所で自家発電装置を使っているケースも多い。
ナイジェリアはこの10年間で飛躍的な発展を遂げ、2014年には南アフリカを抜いてアフリカ大陸最大の経済大国となった。適切な技術が導入されないまま産業が急速に発達した結果、環境汚染に拍車がかかっていると、ネイラ氏は指摘する。
ただネイラ氏によると、WHOの報告書は大気汚染の測定データがある人口10万人以上の都市を対象としているが、アフリカには測定自体をしていない都市も多い。同氏は「ナイジェリアの4都市は、少なくとも汚染レベルを測定しているという点で称賛に値する。測定しない都市の中には非常に深刻なケースもあるなか、これらの都市は汚染防止に向けて行動している」と話す。
アフリカの都市には2030年までに世界人口の50%が集中するとの予想もあり、都市人口の健康問題は大きな懸念材料となっている。