ペルー大統領選、フジモリ氏敗北認める クチンスキー氏勝利宣言
(CNN) 大接戦となっていた南米ペルーの大統領選は10日、フジモリ元大統領の娘ケイコ・フジモリ氏が記者会見で敗北を認め、ペドロ・パブロ・クチンスキー元首相の当選が確実になった。
最終的な得票率はクチンスキー氏が50.122%、ケイコ氏が49.878%。ただ、次期大統領の正式な確定は国立選挙審議会の公式な投票結果発表を待つことになる。
ケイコ氏は記者会見で敗北を認めたものの、自身が党首を務める人民勢力党が精力的に野党の役割をこなしていくと強調。「われわれは国の将来を考える責任ある野党になる」と述べた。選挙結果を民主的に受け入れる意向も示し、クチンスキー氏らの幸運を祈った。
クチンスキー氏は9日、ツイッターで勝利宣言をしていた。7月28日に大統領に就任する。
同氏は世界銀行でエコノミストを務めたほか、ペルーで首相や財務相、エネルギー相を歴任。2011年に初めて大統領選に立候補し、ケイコ氏や現職のオジャンタ・ウマラ大統領に次ぐ3位に入った。
ケイコ氏の父、アルベルト・フジモリ氏は1990年から2000年に大統領を務めた。経済を再建させ左翼ゲリラを壊滅させた実績を認められているものの、その強権的な統治手法から人権侵害や汚職を批判する声も上がった。2009年、軍特殊部隊による民間人殺害を承認したとして有罪判決を受けた。禁錮25年を言い渡され、現在は服役中。