バングラデシュ、過激派取り締まり続く 3日間で8千人逮捕
ダッカ(CNN) 世俗主義者らを狙った殺人事件が続発しているバングラデシュで、当局が過激派の取り締まり作戦を実施し、3日間でイスラム組織の戦闘員とみられる119人を含む8559人を逮捕した。警察の報道官が13日に発表した。
警察が11日に出した声明によると、逮捕された戦闘員の多くは非合法組織「ジャマトゥル・ムジャヒディン・バングラデシュ(JMB)」のメンバーだった。
JMBは爆破テロなどを繰り返してきた組織で、今月7日にヒンドゥー教の僧侶が殺害された事件でも複数のメンバーが拘束された。5日にはJMBの掃討作戦を指揮していた警察幹部の妻が、息子をスクールバスに乗せようとした際に刃物と銃で襲われ、殺害されている。
バングラデシュでは最近、世俗主義者や宗教的少数者、同性愛活動家らがイスラム過激派に殺害される事件が相次ぎ、政府の対応が不十分だと批判する声も上がっていた。
当局は、こうした犯行に野党のバングラデシュ民族主義党(BNP)やイスラム原理主義組織がかかわっているとの見方を示す。
ハサヌル・ハク・イヌ情報相は最近、CNNとのインタビューで「この4年間に国内で起きた全てのテロは、極めて単純な構造で説明できる。プロデューサーがBNP、ディレクターが野党イスラム協会だ」と語った。さらに「現場の役者」としてイスラム過激派「アンサルラ・バングラ・チーム(ABT)」とJMB、そのほかのイスラム武装組織を挙げた。
BNPの代表者は12日、CNNに対し、当局の取り締まり作戦は同党の幹部やメンバーを拘束するのが目的だと非難した。