テロ現場の空港が営業再開、死者42人に トルコ
イスタンブール(CNN) トルコの最大都市イスタンブールの空港で28日夜に起きた爆弾テロで、病院に搬送された女性1人が29日までに死亡し、犠牲者は42人になった。空港は事件から約5時間足らずで営業を再開した。
空港ではまだ血痕を洗い落とす作業が続き、乗客が行き交う通路にはガラスの破片が飛び散ったまま。構内には煙の臭気が立ち込めている。
この事件ではアタチュルク国際空港で男3人が銃を乱射し、爆弾を爆発させた。負傷者は239人に上り、29日の時点でこのうち128人が入院している。
空港関係者によると、死亡した42人は職員10人を含めてトルコ人が多数を占める。ほかにサウジアラビア、イラク、チュニジア、中国、イラン、ウクライナ、ヨルダン、ウズベキスタンの乗客などが巻き込まれた。
依然として犯行声明は出されていないものの、アラ内相は、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の関与をうかがわせる情報や証拠があると語った。
ユルドゥルム首相によれば、実行犯は3人とも銃撃した後に自爆したとみられる。
こうした手口は、昨年11月に起きたパリの連続テロでコンサートホールが襲撃された状況に似通っている。パリの事件ではISISが犯行声明を出していた。
これまでの調べによると、アタチュルク空港を襲撃した3人はタクシーで空港に乗り付け、直後に銃撃を開始していた。3人の身元はまだ特定されていない。しかしトルコ政府高官は、「外国人である可能性が大きい」と語った。