ロシア軍艦、地中海で米軍艦にまた接近 空母追跡か
(CNN) 米海軍は2日までに、地中海東部で任務遂行中のミサイル巡洋艦「サンジャシント」に対しロシア海軍のフリゲート艦「ネウストラシムイ」が150ヤード(約137メートル)内にまで接近する安全航行を脅かす行動を示したと報告した。
異常接近が起きたのは先月30日で、地中海でロシア軍艦船が米海軍艦船に対しこの種の威嚇行為を仕掛けたのは過去2週間で2度目としている。
米海軍は声明で、サンジャシントは異常接近を受けたものの針路と速度を維持し続け、危険な事態に遭遇することはなかったと説明。ネウストラシムイは異常接近を行った後、離れていったとしている。
米海軍は、海軍艦船として通常示すべき行動規範に欠け、国際的な航行規定にも相反すると批判。両国間の緊張を不必要に高め、危険な誤算や事態につながりかねないと警告した。
ネウストラシムイは近海で作戦遂行中の米空母「ドワイト・D・アイゼンハワー」を追跡、監視していたとみられる。同フリゲート艦はアイゼンハワーで搭載機の離着艦作業が進められる間、不審を抱かせる動きも多数回示したという。
米国防総省当局者によると、ネウストラシムイは地中海東部で先月17日、米海軍駆逐艦「グレーブリー」に対しても異常接近していた。同駆逐艦の乗組員はこの際、ネウストラシムイ艦上の搭載兵器のカバーが外されながらも周辺に要員が詰めていない様子を写真撮影していた。