アフリカ連合、共通パスポート構想 全54カ国をビザ無しで
アフリカ開発銀行はこのほどまとめた報告書で、入国規制を緩和すれば経済成長が促されると指摘し、ビザを廃止して観光収入を伸ばしたルワンダの事例を紹介した。
AU政治局長のカベレ・マトロサ氏は、「若者は命の危険を冒してサハラ砂漠を横断したり、船で欧州へ渡航したりしている。アフリカで機会が開ければ、そうしたリスクを軽減できる」と指摘する。
同氏は欧州の事例についても研究し、AU加盟国が統合を推進しても、難民問題や主権喪失の懸念にそれほど脅かされる事態にはならないと判断したという。
ただし、2018年までに全市民に共通パスポートを普及させるという目標は野心的だと指摘、全市民をカバーできるのはそれより数年先になるとの見通しを示した。