伊列車正面衝突事故、人為的なミス原因か
(CNN) イタリア南部プーリア州で12日に発生した旅客列車同士の正面衝突事故で、地元の検察当局は14日までに、事故原因は人為的なミスの可能性があるとの見方を示した。少なくとも1人の事情聴取を進めていることも明らかにした。
一方、同国のANSA通信は、技術的な不具合が事故に絡んでいる可能性も排除されていないと報じた。一方の列車の運行の遅れが関係している可能性にも触れ、この遅れを受け北部へ向かっていた列車が誤って進行の許可を与えられていたとも伝えた。
イタリアの鉄道警察の地方幹部によると、関連書類、列車搭載の監視ビデオや2つの運行記録装置を調べ、原因解明作業を進める方針。これまで事故に関連して逮捕、訴追された者はいないとしている。
事故現場は同州アンドリアとコラートの間の地点で、アンドリアからは東へ約7キロ離れている。両列車は時速100~110キロで走行していたという。線路は単線で、運行制御などの自動システムは備えていなかった。ANSA通信によると、この線路を利用する場合、列車は電話連絡で進行許可を得る仕組みとなっている。
イタリアの国有鉄道企業FSグループによると、事故を起こした両列車は通勤用などの路線を手掛ける私鉄企業が運行していた。
鉄道警察によると、今回の事故による犠牲者は23人で負傷者は少なくとも50人。ANSA通信は当初、死者は27人としていたが、その後、プーリア州知事の情報を引用して23人に訂正した。