東京都に初の女性知事誕生へ 小池百合子氏が圧勝
(CNN) 東京都知事選挙が31日に投開票され、無所属の小池百合子元防衛相(64)が大差で当選を果たした。初の女性都知事が誕生する。
小池氏はカイロ大学出身で英語とアラビア語に堪能。通訳やニュースキャスターを経て政界入りした。
国内外の問題にはっきりと意見を述べる姿勢で知られる。最近では台湾初の女性総統に就任した蔡英文(ツァイインウェン)氏を称賛し、米大統領選の共和党候補となったドナルド・トランプ氏は日米関係に永続的な悪影響を及ぼす恐れがあると懸念を示した。
同氏の支持団体には、歴史教育の見直しを掲げる保守派の「新しい歴史教科書をつくる会」が名を連ねる。北朝鮮への強硬路線を主張する発言も目立つ。
03~06年に環境相を務めた小池氏は、緑色のはちまきを締めて選挙戦に臨み、集会に参加する支持者らにも緑色を身につけるよう呼び掛けた。05年には「クールビズ」を提唱したほか、環境税の導入や風呂敷の活用を訴えた。
ツイッターのハンドルネームにも「@ecoyuri」と、「エコ」の文字を取り入れている。
小池氏は都知事として、2020年東京五輪に向けた準備の指揮を執ることになる。4年後のこととはいえ、すでにメーン会場となる新国立競技場の建設計画がコスト問題で、公式エンブレムが盗作問題でそれぞれ白紙撤回されるなど、問題が続発している。
初の女性都知事となる同氏だが、女性として初の防衛相も務めた経歴を持つ。選挙戦では「ジャンヌダルク」を名乗り、昨年「魔法使いサリー」の衣装を着た時の写真も披露。保育園不足を解消して女性に優しい政策を推進し、「女性も男性も輝ける東京にしたい」と訴えた。