民間人の死傷者数、昨年8月以降最悪 ウクライナ東部紛争

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(CNN) ウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力のにらみ合いが続くウクライナ東部情勢で国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は6日までに、同地域における一般住民の死傷者が今年6月、計69人に達し、前月比で約2倍の水準になったと報告した。

死者は12人で負傷者が57人。昨年8月以降では最悪の死傷者数としている。今年7月は死者が8人、負傷者が65人だった。

6、7両月の死傷者数は、これより前の9カ月間の平均数字と比べればほぼ倍増した。

OHCHRのゼイド・フセイン高等弁務官は、ここ数週間の死傷者数は政府軍と武装勢力が民間人保護のための必要な措置を講じていないことを示すものと批判した。6、7両月における死傷者の半数以上は砲撃に巻き込まれてもの。この他は、地雷、偽装爆弾や簡易爆弾などが原因。

ウクライナ危機では昨年2月、当事者などがベラルーシの首都ミンスクでの協議で停戦に合意。ただ、衝突が完全に止まったわけではなく、交戦が再三報告されていた。学校や病院は砲撃を受け、政府軍や武装勢力の陣地にもなっている。民家が破壊され、略奪もされている。

ウクライナ軍によると、過去24時間内にはドネツク州アウディイウカなどで昼夜通じ激しい砲撃戦が発生した。

国連によると、2014年4月ごろから深刻化したウクライナ危機の犠牲者数はこれまで約9500人、負傷者は2万2100人を超える。死者には政府軍兵士、民間人や武装勢力構成員らが含まれる。

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