マケドニアで洪水、21人死亡 政府支援も行きわたらず
(CNN) 欧州のマケドニア西部から北西部にかけての一帯が暴風雨に見舞われ、国営メディアによると洪水で住宅が倒壊するなどして7日までに少なくとも21人が死亡した。
西部から北西部にかけては約20~22メートルの暴風が吹き、所によっては1日足らずで平年の1カ月の雨量の3倍を超す豪雨に見舞われた。雨は今週いっぱい降り続くと予想される。
マケドニアの国営通信MIAによると、洪水の犠牲者は首都スコピエ近郊の集落に集中しており、7~8歳の子どもも含まれる。現地には対策センターが設置され、被災者の救援に当たっているという。
幹線道路上では土砂崩れの影響で車両約70台が身動きできなくなった。
スコピエ在住の非政府組織(NGO)職員は、同国のインフラはこれほどの暴風雨には耐えられないと述べ、政府による救援活動が行き渡っていないと苛立ちを募らせる。
政府機関をあてにできない住民は、自ら救助隊を組織して被災者を支援しているほか、被災を免れた地域の住民が被災地へ救援に向かう動きもある。
自宅が浸水被害に遭ったという住民は、当局に助けを求めても反応がなく、近隣住民がバケツ持参で駆けつけて水をくみ出したと話しているという。