ISISが避難民3000人拘束、12人殺害か イラク北部
(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)に入った情報によると、イラク北部キルクーク付近の紛争地域から避難しようとした住民約3000人が過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に拘束され、このうち12人が殺害されたとみられる。
UNHCRが5日、イラク情勢についての日例会見で明らかにしたところによると、4日に複数の村から脱出しようとした住民らが拘束された。
同国でISISによる人権侵害を監視する非政府組織(NGO)、イラク人権監視団(IOHR)は4日、推定100~120人のISIS戦闘員が約1900人の住民を拘束したとの見方を示していた。IOHRによると、ISISはイラク軍との戦闘で、拘束した住民らを「人間の盾」に使っているという。
イラク北部では最近、イラク軍がクルド人部隊の協力と米軍の空爆援護を受けてモスルの奪還作戦を進め、ISISがこれに抵抗している。
UNHCRによると、イラク国内の避難民はこれまでに400万人を超えた。国連の潘基文(パンギムン)事務総長は先週、ISISによる「凶悪な犯罪」は「戦争犯罪と大量虐殺」に相当する可能性があると非難した。