子ども兵士13人を解放、コロンビア極左組織
(CNN) 赤十字国際委員会(ICRC)は11日までに、南米コロンビアの極左組織、コロンビア革命軍(FARC)から子ども兵士13人が引き渡されたと報告した。
コロンビア政府とFARCが先月末に発表した最終和平合意を受けた措置。ICRCは13人のうちの8人を国連児童基金(ユニセフ)のコロンビア支部に預けたとしている。8人の健康状態は良好だという。残りの5人もユニセフに引き渡す予定。
13人の身元は子ども保護などの立場から明かされていない。子ども兵士の解放は今後も続く見通し。
FARCは過去数十年間、子どもをゲリラとして訓練し、地雷敷設や爆発物運搬、戦闘、誘拐実行など大人の構成員と同様の危険な役目に使ってきたとされる。一部の子どもは誘拐の被害者とされるが、遠隔地の貧困地域などに住む子どもが食料や保護を求めてFARCに自主的に合流した例もあるとされる。
FARCの子ども兵士の総数は伝えられていないが、長年にわたって使った人数は数万人規模との研究者の指摘もある。年齢は14歳以下が約7割を占め、最少年齢は8歳ともされる。
コロンビア政府とFARCは先月24日、キューバの首都ハバナで内戦終結へ向けた和平交渉で最終合意に到達していた。計52年と世界で最も長く続いていた紛争に終止符を打つ歴史的な合意となっていた。
コロンビアのサントス大統領は先月、同国カルタヘナで和平協定に調印する考えを表明。最終合意の発効には、今年10月2日に予定する国民投票で過半数の支持が必要となっている。
赤十字国際委によると、内戦による犠牲者は推定22万人、居住先を追われた住民は約500万人ともされる。