コロンビア政府と左翼ゲリラ、和平合意に署名
(CNN) コロンビアのサントス大統領と左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」のロンドニョ最高司令官が26日、歴史的な和平合意に署名した。半世紀あまりにわたって続き、推定22万人が死亡、500万人が避難を余儀なくされた中南米最後の武力衝突は、これで終結を迎える。
和平の象徴として、合意文書への署名には過去の衝突で使われた銃弾製のペンが使われた。ペンの側面には「銃弾が我々の過去を記した。教育、我々の未来」という文字が刻まれている。
同国北部カルタヘナで行われた調印式には米国、メキシコ、エルサルバドル、ウルグアイ、キューバ、国連の首脳らが立ち会った。
52年にわたった紛争を終結させる和平交渉は、8月に最終合意に達し、FARCメンバーが全会一致で承認した。10月2日には合意の是非を問う国民投票が実施される。
和平合意の条件としてFARCは武器を捨て、メンバーの社会復帰を目指す。FARCはゲリラ組織ではなく、左派系の政党として政治に参加する。合意に基づき同党には10議席が割り当てられる。ただし階級闘争を重視するマルクス主義組織だったFARCがうまく政党へと転換できるかどうかはまだ分からない。
今回の和平合意はすべての組織が対象となるわけではない。FARCに次ぐ勢力を持つ民族解放軍(ELN)は和平合意に関心を示しているものの、誘拐行為をやめることは拒んでいる。