イエメン沖の米軍艦船にミサイル攻撃 海面に着弾
(CNN) 米国防総省の報道官は、内戦状態が続く中東イエメンで9日、公海上の米軍艦船を標的にしたミサイル2発が発射されたと明らかにした。ミサイルは同艦には命中せず、海面に着弾したという。
国防総省のデービス報道官によると、ミサイルは米軍の誘導ミサイル駆逐艦「USSメイソン」を標的に、イスラム教シーア派の武装組織「フーシ」が実効支配する地域から1時間以内に2発発射された。同艦は「搭載した防御的手段」を取り、損傷はないという。
デービス報道官は、世界中で航行の自由を確保していく米国の姿勢に変わりはないと言明。米軍の艦船や要員の安全を守るため、引き続きあらゆる必要な措置を取っていくと述べた。
国防総省の当局者によると、USSメイソンは沿岸から12カイリ(22キロ)以上離れた紅海南端の公海上にいた。
イエメンではサウジ主導の連合軍が、イランと連携するフーシやサレハ前大統領に忠誠を誓う勢力による権力の掌握を防ぐために空爆を展開。米国政府もこれを支援してきた。
だが首都サヌアで行われていた通夜の会場に対し空爆が実施され、地元の保健当局者によると少なくとも155人が死亡したことを受け、米国は8日、支援を見直す姿勢を示していた。
国営サウジ通信(SPA)によると、サウジ主導の連合軍は空爆への関与を否定。一連の空爆の背後に連合軍の軍用機がいたとの報道を直ちに調査するとしている。