アレッポ空爆で子ども10人死亡、ロシアが一時停止を発表
(CNN) 激しい戦闘が続くシリア北部のアレッポで17日、子ども10人を含む一家14人が空爆によって死亡した。この直後、ロシアは20日に空爆を一時的に停止すると発表した。
ロシアは反体制派が制圧するアレッポ東部でシリア政府軍による空爆を支援してきた。この影響でアレッポは人道危機状態に陥っている。
ロシア軍のルツコイ司令官は、20日午前8時から8時間にわたって空爆を停止すると発表。反体制派にもアレッポを離れ、2つの退路を使ってイドリブ県に行くよう促し、「この退路は傷病者の避難にも利用できる」「民間人のためには6つの退路を開く」とした。
これと前後して欧州連合(EU)はロシアに対し、「シリア政権による無差別爆撃の停止」を求めていた。
アレッポ東部ではシリア軍が攻勢を強める中、ここ数日で数百人の市民が死亡している。反体制派団体「アレッポ・メディア・センター(AMC)」によると、17日に死亡した子ども10人のうち2人は乳幼児だった。死亡した子どもたちが白い布にくるまれ、道路添いに並んで横たわる映像も公開された。
AMCによれば、16~17日にかけての死者は、少なくとも45人に上っているという。
ロシアは8日の国連安全保障理事会で、アレッポの空爆停止を求める決議案に対して拒否権を発動。以後、犠牲者の数は増え続けている。