年内にも「アレッポが消える」 国連シリア特使が危機感
(CNN) 国連のデミストゥラ・シリア担当特使は19日までに、激戦が続くシリア北部アレッポの状況について、「我々が解決策を見出せなければ、今から12月までの間にアレッポは存在しなくなるだろう」と危機感を示した。
アレッポでは18日、ロシアが一時的な空爆停止を宣言した20日を前に戦闘機の飛行を中止し、それまで続いていた激しい空爆がやんだ。
デミストゥラ特使はルクセンブルクで17日に開かれた欧州連合(EU)外相会合の場で、アレッポは危機的な状況にあると訴え、「アレッポを無視して論議を進めれば、歴史が我々を裁くだろう」と語っていた。
国際社会ではイラク軍のモスル奪還に向けた作戦に注目が集まっているが、デミストゥラ特使は「モスルがアレッポの優先性を混乱させることがあってはならない。世界がモスルに注目しているとしても、アレッポを忘れてはならない」と牽制(けんせい)した。