ロシア、シリア停戦合意を発表 和平協議入りも
ロシア国営通信がロシア大統領府の声明として伝えたところによれば、プーチン氏は29日、シリアのアサド大統領と電話で停戦合意について協議した。アサド氏は停戦を順守する意向を示したという。
シリア全土での停戦の成否は、参戦している多くの武装組織が戦闘停止に応じるかどうかに懸かっている。戦闘にはアサド政権軍のほか、イラクやイラン、レバノンからの武装組織も加わっている。
トルコの支援を受ける反体制派「自由シリア軍」の法律顧問はトルコ首都アンカラで行われた記者会見で、今回の停戦合意を、シリア反体制派の支配地域の全領域とすべての軍事組織が含まれる「例外や前提条件のない完全な停戦」と形容。シリア国民の生活の状態を改善させることが主目標だとしている。
イスタンブールを拠点とする「シリア国民連合」のハディ・アル・バフラ氏は、停戦交渉は軍事面や人道面を対象とし、国の将来は含まれないとの認識を示した。アサド大統領については「平和合意を進めるだけの力がない」と評した。
一方、反体制派「アフラル・アル・シャム」の広報担当者は、同組織が停戦合意に署名しなかったことを明かした。提示された合意案や一連の交渉をめぐり多くの留保すべき点があるという。