イスラム教寺院で自爆テロ、75人死亡 パキスタン南部
パキスタン・イスラマバード(CNN) パキスタン南部シンド州のセフワンで16日、大勢の信者らが集まっていた寺院で自爆テロがあり、警察によると少なくとも75人が死亡、200人あまりが負傷した。
この事件に関連して、アフガニスタンとパキスタンを拠点とする過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)の系列組織「イスラミック・ステート・ホラサン」が、CNNの電話取材に対して犯行を認めた。
ISIS系のアマク通信は、実行犯1人が爆弾を仕込んだベストを着けて自爆したと伝えている。
現場は800年以上の歴史をもつ寺院で、この日はイスラム教の神秘主義スーフィズムのダマールと呼ばれる舞踏儀礼行事のために、家族連れなど数千人の信者が集まっていた。
シャリフ首相は犯行を非難する声明を発表し、全国家機関に対して被害者救助のために全力を尽くすよう指示した。
パキスタン軍の広報は同国で相次ぐテロについて、「アフガニスタンの敵対勢力からの指示で実行されている」との見方を示し、国民に平静を呼びかけた。17日には安全上の理由から、アフガニスタンとの国境を封鎖したことを明らかにした。
パキスタンではラホールでも13日にデモ隊を狙ったとみられる爆発があり、少なくとも14人が死亡、59人が負傷していた。この事件では反政府武装勢力「パキスタン・タリバーン運動(TTP)の分派「ジャマートゥルアフラル」が犯行を認めていた。