米軍、大規模爆弾の使用は「適切」 アフガン
(CNN) 米軍がアフガニスタン国内の過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の拠点に対し最強の非核兵器とされる大規模爆風爆弾(MOAB)を使用した件で、米軍は14日、「戦術的な」動きだったとして同爆弾投下の決定は適切だったとの見解を示した。
MOABは13日夜、パキスタンとの国境に近い東部ナンガルハル州で、ISISがアフガン政府軍への攻撃拠点に使用していた地下トンネル網の上に投下された。
複数のアフガン当局者によると、この攻撃によりISISの戦闘員36人を殺害したという。アフガンと米国の当局者は、爆風により地下トンネル3つや武器弾薬を破壊したものの、民間人に負傷者は出なかったとの見方を示した。
ただ、ISISはメディア部門のアマク通信を通じて発表した声明で、戦闘員が死傷したことを否定した。
米軍に対しては14日、その強力さ故に「全ての爆弾の母」として知られるMOABの使用が今回の標的に必要だったか問う声が上がった。
アフガン駐留米軍のニコルソン司令官は記者会見で、「今回の攻撃では適切な標的に対し適切な兵器を使った」と説明。「戦場の適切な標的に対しMOABを戦術的に使用するうえで適切なタイミングだった」と述べた。
今回の攻撃を命令もしくは許可したのは誰かとの質問に対しては明言を避けたが、自身には指揮系統の中で決定を下す一定の「裁量」が与えられていると述べた。
また、今回の攻撃がアフガン当局者との連携の下に遂行されたことも確認。民間人の死者が出るのを防ぐために厳密な監視が行われていたと明かした。