革命から百年、復活のロシア正教会<2> ソ連崩壊後に変化した役割
その数日後には、ロシア全土や世界中から集まった数十人の聖職者が、ソ連崩壊後に再建された救世主ハリストス大聖堂に集結。クレムリンの代表者がキリル総主教に花束を手渡した。前列に立っていたのは、「フォーティー・フォーティーズ運動」を名乗るロシア正教の活動家団体の若者たちだ。
フォーティー・フォーティーズ運動の名称は、革命前のモスクワに1600の教会があったという言い伝えに言及したもの。同団体は正教会教徒を守る人権団体を自称しており、モスクワ全域に新教会を建設するようロビー活動を展開している。
超保守派の教会支持者の多くにとって、信仰は西洋社会から自分たちを区別するものだ。こうした人々は、世俗化し無力で非道徳的になっているとして西洋社会を批判する。
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次回「革命から百年、復活のロシア正教会<3> 強硬な動きには反発も」は5月21日公開