革命から百年、復活のロシア正教会<2> ソ連崩壊後に変化した役割

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ロシア正教会が「復活」

ロシア・サンクトペテルブルク(CNN) ロシアでは100年前、急進的な共産主義者らがボリシェビキ革命で権力の座に就任。帝政ロシアの王朝を象徴する施設の破壊に乗り出した。

前回「革命から百年、復活のロシア正教会<1> 教会か反宗教博物館か」はこちら

数多い標的のひとつとなったのがロシア正教会だ。同教会は長年にわたり、ロシア皇帝の正統性と支持の柱となっていた。

徹底的な無神論を奉じる共産主義者らは、モスクワ最大の教会のひとつであった救世主ハリストス大聖堂を破壊。跡地に巨大な屋外水泳プールを建設した。

聖イサアク大聖堂は破壊を免れたものの、ソ連はその財産を略奪し幹部聖職者らを処刑したほか、同聖堂を「反宗教博物館」に作り替えた。

ソ連崩壊の2年前に同聖堂で歴史学者として勤務を始めた男性によれば、最初の仕事のひとつは、ソ連により銃殺された正教会聖職者らの「反革命的行為」を描いた展示を解体することだった。同じ写真は後に、共産主義下での粛清で殉教した聖職者を描く展示で使われた。

男性は今日、聖イサアク大聖堂博物館の副責任者を務めている。聖職者との関係が時に緊張する場合もあると認めたうえで、「我々は共通点や妥協点を見つけようと常に努力している」「年に640回行われる礼拝はそうした妥協の一部だ」と話す。

一時迫害されていたロシア正教会の役割は、ソ連崩壊後の26年近くで劇的に変化した。現在では、クレムリン(大統領府)が積極的に推進するロシア・アイデンティティーの決定的な特色となっている。

無神論を掲げたソ連で国家保安委員会(KGB)の工作員を務めていたプーチン大統領は現在、正教の信仰を受け入れている。国営テレビではプーチン氏が礼拝に出席し、教会の指導層に敬意を表明する様子が頻繁に放映されている。

ロシア正教会のトップ、キリル総主教は同国のエリート層の一員として尊敬を集める。1月にはロシア連邦議会で議員らを前に演説を行い、中絶禁止を訴えるなどした。

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